今回も「普及啓発の手法」をテーマにお届けします。
世の中には様々な企画がありますが、その中でも「あるテーマを色んな人に伝えていきたい」・「社会をよくするために周りの人を巻き込んで行動していきたい」といった普及啓発に関わる内容が少なくありません。
普及啓発では、誰に(ターゲット)・どんな目的で・どう伝えるのかを考えることがとても大切。
その中でも今回は、“国際会議で行われているさまざまなアクション”にフォーカスして、具体的な例をご紹介します!
1. そもそも「国際会議」って参加できるの?
国際会議と聞くと、どんなイメージがありますか?主要国首脳会議(サミット)のように偉い人だけが参加している…そんな印象を持つ方も多いかもしれません。
でも実は、環境や教育などの国際会議には、ユースや市民団体も参加できる枠がしっかりあります。
実際に若者が参加している会議には、例えば「リオ+20」「生物多様性COP」「世界教育フォーラム」など、挙げるとキリがないほど。(NatureLit Japanも10月にアブダビで開催されたIUCN世界自然保護会議に参加をしました!)
もちろん参加のための手続きや準備は必要ですが、「思っているよりハードルが高くない」というのも大きな特徴です。興味がある方は、主催団体のウェブサイトや応募要項をチェックしてみてくださいね。
2. 国際会議で行われているアクション例
ここからは実際に国際会議で行われてきた、さまざまなアクションをご紹介します。
「これもアクション?」というものもありますが、広い意味での“発信・啓発・働きかけ”として気軽に参考にしてみてください。
① キャンペーン活動
国際会議では設定されたテーマに対して参加者が様々な議論を場内で行っています。会議の種類によりますが長いものだと1、2週間かけて行うものもあります。その期間参加者が全部会議に参加しているかというとそうでもありません。
国際会議では、会議の合間や休憩時間に、参加者へ向けてメッセージを届けるキャンペーンがよく行われています。
たとえば、例えば生物多様COPでは生物多様性の保全を議論内で強く訴えてもらえたくとも、各国の様々な思惑の中で必ずしもそうならない場面も少なくありません。そこで、生き物の写真をピンバッジにして配ったり、会議の会場で声をかけ、発言権のある人に議論の場で発言してもらえるよう働きかけるといったアクションが行われていました。
また、会議の開催期間ではなくてもキャンペーンを実施することができます。
例えば、生物多様性COP10の前には、「生物多様性の損失を“ゼロ”にしよう」をアピールするため、たくさんの人が“ゼロポーズ”で撮影した写真を集めて発信する取り組みも行われました。
会議場の外からもメッセージを届けられるのが、キャンペーンの面白さです。
② ブース出展
国際会議によっては、会議場周辺でブースを出展できる場合があります。
ブースでは、自分たちの活動の紹介や、会議参加者とのディスカッション、資料配布や展示などをすることができ、多くの人に「こんな活動をしているんだ!」と知ってもらえる貴重な機会です。
③ 会議での発言
会議によっては、ユースやNGOの枠で“本会議に参加して発言”できる場が用意されていることもあります。
生物多様性COPでも、ユースが会議参加者として公式に発言するシーンが毎回見られます。ただし、発言といっても、COPでは、個人としての意見ではなく、団体やグループを代表しての発言となることが基本です。ユースと先住民族グループが一緒に意見書を作成してそれを読み上げる、といった協働が見られることもよくあります。
発言をするには、会議の議題を理解する、参加国の立場を把握する、発言原稿を事前に準備する、議長の指名を待つ、など、なかなかハードルは高いですが、「自分の声を世界の場で届けたい」という強い想いがある人には、とても大きな挑戦の場になります。
3. 国際会議を“つくる”側にまわった事例
いくつかのアクション例を紹介しましたが、おまけ話としてエコ・リーグのメンバーが、実際に国際会議を運営した事例を紹介します。
・目的:世界中のユース意見を反映したstatement(意見書)やアクションプランの作成・別で開催される国際会議での発信
・期間: 7泊8日
・実施内容1:課題発見ワークショップ
参加者同士でグループワークを行い、模造紙に様々な課題を地域毎に書き出してもらった後にグルーピングを行うことで各地域の課題を整理しました。
・実施内容2:statement(意見書)やアクションプラン作成
課題発見ワークショップで整理した意見を踏まえ、別で開催される国際会議で伝えたい意見や今後自分達が取り組んでいきたい内容をstaytment(意見書)やアクションプランという形でまとめていきました。
・実施内容3:statement(意見書)やアクションプランの発表
実際に作成したstatement(意見書)やアクションプランについて発表の場を設け、様々な人への発信を行いました。また、別で開催された国際会議でも作成内容を実際に発表しています。
・実施内容4:エクスカーション
今回は日本で開催した会議でしたが参加者は世界中から来ています。日本の事例を実際に体験してもらうため、今回のテーマにあった体験を実際にしてもらうことで、自分達がつくるstatement(意見書)やアクションプランの参考にしてもらいました。
・実施内容その他:交流会
世界中から様々な人が1つのテーマに関心をもって集まる機会は多くありません。会議中に交流会を設け、参加者の様々な意見交換を図りました。
おわりに
今回は「国際会議でできるアクション」をテーマに紹介しました。、キャンペーン、ブース出展、会議での発言、運営に関わるなど、国際会議にはたくさんの関わり方があります。
「国際会議=遠い世界のこと」と感じている人も、実は参加できるチャンスが意外とたくさんあります!
直近では IUCN 世界自然保護会議(WCC)の参加レポートも公開されていますので、興味がある方はぜひあわせて読んでみてくださいね。

※この記事は、一般社団法人NatureLit JapanとNPO法人エコ・リーグとの共同著作物です。
