【開催報告】「Green Future Makers 2026」ウェビナー&ワークショップを開催しました!

イベント概要

イベント名:Green Future Makers 2026
日時:2026年6月3日(水) 16:00~18:00及び2026年6月14日(日) 14:00~18:00
主催:一般社団法人NatureLit Japan(NLJ)、公益財団法人地球環境戦略研究機関(IGES)
共催:一般社団法人Change Our Next Decade、青年環境NGO Climate Youth Japan
形式:オンライン(Zoom)
内容:「環境問題に関心はあるけれど、何から行動を始めたらいいかわからない」ユースのために設計された実践型の能力養成プログラム「Green Future Makers(GFM)」を昨年に引き続き実施いたしました。このプログラムでは、気候変動、生物多様性、プラスチック汚染など、複雑でスケールの大きい環境課題に対して、知る → 考える → 計画する → 行動するというプロセスを段階的にサポートし、自分自身の関心や課題意識を「具体的なアクション」に落とし込むことを目的としています。2026年は、「30分で学ぶ環境課題:「世界環境の日」オンラインウェビナー」と「ワークショップ「私たちが創るサステナブルな未来」を2日間で実施しました。
関連ページ:世界環境の日を記念して「Green Future Makers」をオンラインにて今年も開催します!

30分で学ぶ環境の重要課題:世界環境の日オンラインウェビナー(6/3開催)

はじめに、モデレーターの福田 美紀さん(IGES サステイナビリティ統合センター 主任研究員)より、本ウェビナーで扱うテーマの導入として、SDGsやパリ協定、昆明・モントリオール生物多様性枠組など、環境分野における主要な国際的枠組みについて解説いただきました。また、気候変動、生物多様性の損失、汚染という「3つの危機」に対しては、個別に対応するだけでなく、取組間のシナジーを生み、トレードオフを最小化する統合的なアプローチの重要性についてご紹介いただきました。

登壇者による発表

登壇者からの発表では、まず、松尾 茜さん(IGES 気候変動 リサーチマネージャー)から、気候変動の影響に備える「適応」をテーマにご講演いただきました。講演では、気候変動が私たちの生活や社会に及ぼす影響と、国内外で進められている適応の取組やルール形成について紹介がありました。また、将来世代が気候変動への適応を実装していく主体として重要な役割を担うことについてお話しいただきました。

続いて、堀田 康彦さん(IGES 持続可能な消費と生産 リサーチディレクター)からは、アジアにおける廃棄物管理と循環経済をテーマにご講演をいただきました。講演では、プラスチック汚染の現状やアジア各国における政策動向、廃棄物管理を進める上での構造的な課題について紹介がありました。また、循環経済の実現に向けて、データに基づく政策立案や、産学官民の多様な主体による連携の重要性についてお話しいただきました。

最後に、矢動丸琴子(一般社団法人NatureLit Japan 代表理事)から、生物多様性分野の国際動向について講演を行いました。講演では、「ネイチャーポジティブ」の考え方や生物多様性損失の現状と要因について解説するとともに、生物多様性条約COP15で採択された「昆明・モントリオール生物多様性枠組」やCOP16・COP17の主な論点、日本の生物多様性国家戦略や生物多様性増進法など、国内外の最新動向について紹介しました。

ワークショップ「私たちが創るサステナブルな未来」(6/14開催)

登壇者による発表

実際に活動を実施している2つのユース団体から、団体や活動内容の紹介、ユースが活動している意義などについて発表をしていただきました。

まず、小宮晴太さん(青年環境NGO Climate Youth Japan(以下、CYJ))から、気候変動分野におけるユースの役割と活動についてご発表いただきました。発表では、ユースが政策形成に主体的に参画する意義について説明があったほか、Climate Youth Japanによる政策提言や国際会議への参加、若者同士の学びと交流の場づくりなど、多様な活動事例についてご紹介いただきました。

次に、多計和真さん(一般社団法人Change Our Next Decade(以下、COND))から、生物多様性分野におけるユースの活動についてご発表いただきました。発表では、生物多様性に関するイベントの開催や情報発信、国際会議への参加などの活動に加え、鰭脚類との共生をテーマに開発した教材「カンキョウストーリー 私たちの選択」を活用した環境教育の実践についてご紹介いただきました。また、多計さん自身の国際会議への参加経験も交えながら、国内外の議論と地域での実践をつなぐ活動についてお話しいただきました。

アクションプラン作成ワークショップ

矢動丸琴子(一般社団法人NatureLit Japan(以下、NLJ))が進行を担当し、約3時間のワークショップを実施しました。今回のワークショップでは、講義を通じて関心を持った環境課題について理解を深めるとともに、自らのアクションにつなげることを目的として実施しました。ワークショップは、オーストラリアで実績のあるYouth Leading The Worldをベースに作成したワークシートを用いて、①課題意識を整理する「Focus」、②目指す未来を考える「Vision」、③課題の原因や解決策を考える「Change」、④具体的な行動計画を作成する「Action」の4つのステップで実施しました。参加者は個人ワークとグループワークを通じて対話を重ねながら、自身が取り組みたいテーマについて考えを深め、今後半年間の具体的なアクションプランを作成しました。参加者からは、「さまざまな立場の参加者の意見を通じて自分の価値観をブラッシュアップできた」「自分の考えについてフィードバックをもらい、新たな着眼点を得ることができた」といった感想が寄せられました。

おわりに

昨年に引き続き、2年目となる「Green Future Makers」を開催しました。今年も、気候変動、生物多様性、循環経済といった環境課題について学び、参加者一人ひとりが自身の関心や課題意識をもとに、具体的なアクションプランを考えるワークショップを実施しました。

事後アンケートでは、「様々な方と交流することができ、大変充実しました」といった声が寄せられ、参加者同士の対話や交流の意義がうかがえました。一方で、「調べ方等のツールや手段を共有いただけたら嬉しかった」といった意見もあり、アクションプランを実践に移していくための具体的なサポートへのニーズも見られました。

また、Green Future Makersでは、「計画を立てて終わり」にしないことを重視しており、ユースが作成したアクションプランを社会に向けて発信する機会を設けています。今年は、希望者に対して、「第18回持続可能なアジア太平洋に関する国際フォーラム(ISAP 2026)」での登壇・発表の機会を設ける予定であり、現在調整を進めています。

今回の実施を通じて得られた成果や、参加者からいただいたご意見を参考に、今後も、環境課題について学ぶ機会の提供に加え、「一歩を踏み出し、その後も行動を継続していく」ための方策や場づくりについて検討していきます。また、NLJとしても、ユースが学び、実践し、発信するまでを継続的に支える機会を創出していきたいと考えています。

関連ページ

今後の動き

第18回持続可能なアジア太平洋に関する国際フォーラム(ISAP 2026)パラレルセッション (PS-4)
ユースのシナジーを世界へ:地域の取り組みから紡ぐグローバルなレジリエンス

Green Future Makers IGES広報ページ

30分で学ぶ環境課題:「世界環境の日」オンラインウェビナー
ワークショップ「私たちが創るサステナブルな未来」

昨年実施の様子

Green Future Makers

NatureLit Japanのオウンドメディア「PathLight」について

PathLightは、環境問題や社会課題について「知る」「考える」「行動する」をつなぐためのメディアです。

世界や地域のさまざまな現場で出会った人や取り組み、多様な関わり方のヒントを通して、「自分にも何かできるかもしれない」と思えるきっかけを届けています。

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この記事を書いた人

1993年生まれ。千葉大学園芸学研究科博士後期課程単位取得退学。博士課程進学時にIUCN日本委員会で勤務を始め、生物多様性条約(CBD)に関する情報収集・発信やユースの参画促進を担当。その後、生物多様性保全に本気で取り組む日本のユース団体「Change Our Next Decade(COND)」を立ち上げ、2023年まで代表を務めた。以降は、日本環境教育フォーラム(JEEF)臨時職員を経て、日本環境教育学会国際交流委員会(北米窓口・若手参画促進担当)での活動や、アジアの環境教育に関する英文ジャーナル『Environmental Education in Asia』の共同編集長も務める。
2024年12月には、環境アクションに挑戦する人を支える団体「NatureLit Japan」を設立。2025年度日中韓環境教育ネットワーク国内委員、 IUCN Task Force on Nature-based Educationメンバー。また、2026年に開催される第13回世界環境教育会議(WEEC)のユースリーダーズ委員会の東アジア代表に選出された。これまでに、環境イベントやワークショップの企画・実施、ユースを対象としたトレーニングプログラムの運営、CBDに関する国際動向の発信などを幅広く実施。国内外での講演経験も多く、次世代と共に「意味のある変化」を生み出し、持続可能な未来を描くことを目指している。