【国際活動報告】新北2025国際ユース気候フォーラムに参加しました!

こんにちは、NatureLit Japan代表理事の矢動丸琴子です。
9月11日、台湾・新北市で開催された「新北2025国際ユース気候フォーラム」に、国際ユーススピーカーとして登壇しました。

イベント概要

このイベントは、台湾のユースによる気候変動アクションを応援する新北市主催の国際的な場で、今年は5回目となる開催だったそうです。このフォーラムでは、事前コンテストで選ばれた台湾のユースが活動を発表できる仕組みになっており、受賞者には活動資金として賞金も授与されていました。日本でも行政主導のユース発表会はありますが、賞金の授与はあまり見かけない仕組みで、とても刺激を受けました。(私が知らないだけかもしれないので、日本での事例をご存知の方がいらっしゃいましたらぜひ教えてください!)

矢動丸の発表の様子

現地での様子

会場には市長や多くのメディアも訪れ、ユースの取り組みを社会全体で後押ししている空気を肌で感じました。台湾ユースの取り組み発表は廃油を使った石鹸作りやAIでのカエル保護など、発表された活動はユニークで、聞いていてワクワクするものばかりでした。

台湾の専門家やユース以外に、国際スピーカーとして、アメリカ・カナダ・日本・韓国の専門家とユースから発表がありました。私は国際ユース枠で発表を行いました。アメリカ・カナダでの気候変動リテラシーや教育、ユース参画や、韓国での農業を中心とした取り組みはとても興味深いものでした。

私はこれまでユースとして活動してきた自分の経験をもとに作成した「NLJ 7ステップモデル」を紹介しました。特に見落とされがちな次のステップへの移行フェーズの重要性や「何が正解かわからないからこそ、挑戦できるのがユースの強み」というメッセージを最後に伝えました。発表後、他の登壇者から「自分もずっと思っていたことだったが、これまで図示しているものがなかった。NLJのクレジットをつけてステップ図を使いたい」と声をかけてもらうことができました。

パネルディスカッションでは、知識から行動へ繋いでいくためにはどうしたら良いか、という点が議論されました。

パネルディスカッションの様子

気づきと学び

フォーラムを通して印象に残ったのは、発表の場を作るという参画の機会を担保するとともに、資金面でユースを支える仕組みと、台湾でのサステナビリティ分野におけるAI活用の広がりです。台湾では自然保護や教育の文脈でもAIが大胆に使われているようで、台湾ユースの取り組み発表にもAIを活用したものが含まれていました。日本との違いを感じ、改めて、国際会議に出るたびに「世界の当たり前」と「日本の当たり前」が違うことに気づかされると思いました。

スピーカー用の席。集合写真用のサインも置いてありました!

また、今回の登壇は、国際連携の新しい一歩になりそうです。実際に、ステップ図を使いたいと言ってくれた北米の登壇者とは現在共同プロジェクトの準備を進めています。私は、国際の場に出る、国際情報に触れる、世界を知るといった行動は、個人の行動変容につながると信じています。そのため、NLJとしても「国際的な情報や機会へのアクセス・場づくり」を広げる活動を続け、あなたが「自分も何かやってみたい」と思えるきっかけを届けていきます。

国際スピーカーでの写真

代表理事 矢動丸琴子

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この記事を書いた人

環境コミュニケーター/ナビゲーター。
1993年生まれ。千葉大学園芸学研究科博士後期課程単位取得退学。博士課程進学時にIUCN日本委員会で勤務を始め、生物多様性条約(CBD)に関する情報収集・発信やユースの参画促進を担当。その後、生物多様性保全に本気で取り組む日本のユース団体「Change Our Next Decade(COND)」を立ち上げ、2023年まで代表を務めた。以降は、日本環境教育フォーラム(JEEF)臨時職員を経て、日本環境教育学会国際交流委員会(北米窓口・若手参画促進担当)での活動や、アジアの環境教育に関する英文ジャーナル『Environmental Education in Asia』の共同編集長も務める。
2024年12月には、環境アクションに挑戦する人を支える団体「NatureLit Japan」を設立。また、2026年に開催される第13回世界環境教育会議(WEEC)のユースリーダーズ委員会の東アジア代表に選出された。これまでに、環境イベントやワークショップの企画・実施、ユースを対象としたトレーニングプログラムの運営、CBDに関する国際動向の発信などを幅広く実施。国内外での講演経験も多く、次世代と共に「意味のある変化」を生み出し、持続可能な未来を描くことを目指している。